kobo新機種、国内投入 Kindle対抗、強みは「端末」「容量」と三木谷社長(2/2 ページ)
楽天がkobo新機種の国内投入を発表した。Kindle上陸で競争が激化しているが、koboは端末の多様性や、容量が拡張できること、EPUB 3のオープン性などが強みだと三木谷社長はアピールする。
年内100万台は不達 年内20万冊は「いけるかも」
発表会には出版社業界関係者も多数来場し、幻冬舎の見城徹社長(右から3人目)など、出版社幹部とのフォトセッションもあった。三木谷社長は発表会で、「koboで読書離れに歯止めをかけ、業界をますます活性化させたい」などとアピールしていた
Touch発売当初、年内100万台販売を目標に掲げていたが、「100万台は目標として公表している数字ではない。内部での大きな夢だ」とトーンダウン。「他国に比べて出だしは順調」だったものの、100万台には「残念ながら行っていない」という。「楽天カード」のプレミアム会員にkobo Touchが無料で配布されたことについてコメントを求められた三木谷社長は、「販促についてはお答えできない」とした。
電子書籍ストア「koboイーブックストア」は当初、日本語書籍3万冊をそろえるとPRしていたが、実際は2万冊あまりにとどまり、景品表示法上不適切だったとして消費者庁から口頭で行政指導を受けた。これについて三木谷社長は「3万冊のコンバージョンが終わる予定だったが、オペレーション上の手間が多少かかり、少し遅れてしまったのはおわびしないといけない」と話す。
同ストアは年内に20万冊の日本語書籍をそろえるという目標を掲げているが、11月1日現在、約6万5000冊にとどまっている。「いま6万5000冊あり、あと2カ月で13万5000冊追加すれば20万冊になる。1万冊、2万冊など大きなかたまりで入ってくる予定がある。そのタイミングがうまく合えば20万冊までいくだろう」と三木谷社長は強気を崩していない。
Wikipediaのコンテンツを1ページやギター譜1曲分を1冊としてカウントしているという指摘もある。三木谷社長は「Wikipediaのコンテンツは500以下で、作家さんがどういう本を書いているかなどの情報を載せており、Web上でも公開している。それ以外のものは純粋な書籍、漫画を中心としたコミックだ」と話した。
関連記事
- Kobo、新電子書籍リーダー「Kobo Mini」「Kobo Glo」「Kobo Arc」発表
カナダのKoboは9月6日、電子書籍リーダー「Kobo Mini」「Kobo Glo」「Kobo Arc」の3モデルを発表。Kobo Mini、Kobo GloはE Ink採用の新モデル、Kobo ArcはAndroid 4.0搭載のタブレット端末だ。 - 楽天「kobo」に行政指導 「コンテンツ約3万冊」表記、実は2万冊「景表法上不適切」
楽天は、「koboイーブックストア」のオープン当初の電子書籍数について、景品表示法上不適切な部分があったとして、消費者庁から行政指導を受けたと発表した。 - これでもう迷わない、電子書店完全ガイド――楽天koboイーブックストア
eBook USERがお届けする国内の主要な電子書店の徹底レビュー。そう、これは“書店のレビュー”だ。第4回となる今回は「楽天koboイーブックストア」を紹介する。 - 楽天「Kobo Touch」のスタートダッシュと今後を考える
7月19日に販売開始した楽天(Kobo)の電子書籍リーダー「Kobo Touch」だが、あまり良い評判が聞こえてこない。本稿では、その原因や課題などを考えたい。 - 「大きなミスを犯してしまった」――楽天koboに何が起きたのか
「kobo Touchのアクティベーションができない」――楽天が鳴り物入りで投入した電子書籍サービスに、発売当日から不具合が続出した。担当の執行役員は「申し訳ない」と陳謝。顧客の声を聞きながら、スピーディに改善していきたいという。 - 「予約受注は想定以上」――「kobo Touch」発売を前に三木谷社長が店頭アピール
「ようやくここまで来れた」――。楽天の三木谷社長が「kobo Touch」の発売前日に都内の店頭に登場。端末の特徴や順調な予約状況などをアピールした。 - 「挑戦価格」7980円の理由は――三木谷社長が語る、電子書籍の勝算
Kindle Touchと同等の端末を7980円という「挑戦価格」で投入し、電子書籍市場に殴りこみをかける楽天。その勝算を三木谷社長が語った。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.