DeNAの無料通話「comm」は新卒1〜3年目が開発 テレビCMで攻勢
DeNAの無料通話アプリ「comm」は、入社1〜3年目の社員が開発を担当したという。リリースから1カ月弱でテレビCMをスタートし、LINEの牙城に切り込む。
「想定を超えるお客様に利用いただき、大きな手応えを感じている」――ディー・エヌ・エー(DeNA)の守安功社長は11月14日、スマートフォン向け無料通話&メッセージアプリ「comm」のCM発表会で、こう切り出した。16日からは、女優の吉高由里子さんが出演するCMを公開。「LINE」がトップを走る無料通話&メッセージアプリ市場に攻勢をかける。
commは、10月23日、日本や欧米、アジアをはじめとした世界204の国と地域で公開。高音質で通話できるのが売りだ。実名を登録する必要があり、実名で友人検索が可能。ユーザー数は非公開だが、公開初日に国内App Store無料総合ランキングで1位となったほか、10月31日にはGoogle Playの無料新着アプリでも1位を獲得するなど、リリース直後から好調だ。
守安社長によると、commを開発したのは新卒1〜3年目の若手社員。責任者の山敷守comm戦略室室長は入社3年目という。「従来のアプリは、通話品質に不満があった」と山敷室長は開発の狙いを説明。ユーザーアンケート結果を示し、「LINEやカカオトークと比較し、commは確実につながり、雑音も少なく途切れないと高い評価をいただいている」などとアピールした。
CM、急スピードで完成 「こんな短いスパンは初めて」と吉高さん
16日から放送するテレビCMは、「スマホを使っている20代の女性に利用してもらいたい」と、20代女性に人気の吉高さんを起用。吉高さんがcommで通話しながら、「じゃあcommでいいじゃん!」とcommの音質をアピールする。「CMは先週撮影したばかりで、あさってから流す。こんな短いスパンのCMは初めて」と吉高さんはそのスピード感に驚く。
commで誰と通話したいかという問いに対して吉高さんは、「マツコ・デラックスさんにクリアな音で罵倒された後、美輪明宏さんにオーラで癒されたい」「ハリセンボンの(近藤)春菜とは昨日もごはん食べたけど、『卓造じゃねぇよ』みたいなギャグはcommだと音がクリアすぎてうるさいかも」など具体的なシチュエーションをあげて回答。司会者が「楽しいお話をありがとうございました」と会見をしめくくろうとすると、「本当に楽しいと思ってますか?」と真顔で切り返し、会場の笑いを誘っていた。
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