衆院選公示 ネットで候補者は一斉に沈黙
衆院選が公示され、16日の投開票に向けた選挙戦が始まった。ネット選挙運動解禁は実現しておらず、ソーシャルメディアなどで発言してきた候補者は一斉に更新を停止。
第46回衆院選が12月4日公示され、16日の投開票まで12日間の選挙戦が始まった。政権を選択する重要な選挙だが、ネットでの選挙運動の解禁は実現しておらず、これまでソーシャルメディアなどで発言してきた候補者は一斉に更新を停止した。
Facebookを積極的に活用してきた自民党の安倍晋三総裁は3日夜、「公職選挙法上選挙中は更新できません。残念ながら投票日前はこれが最後の更新です」と街頭演説の日程を投稿した。ほかの候補者からも「Twitter利用は、選挙期間中控えることとなります」といったツイートが投稿された。3年前の衆院選と同様の光景だ。
“例外”もある。東京8区で立候補した俳優・山本太郎さんの主張を、Twitter botアカウントが4日になってもツイートし続けている。山本さん自身のアカウントは更新を停止しているものの、こうした自動更新botがある種の抜け穴になる可能性もある。
一方、日本維新の会の橋下徹代表代行(大阪市長)は、衆院選には直接出馬しないため、Twitterへの投稿を続けている。4日には「有権者に政策を訴える労力よりも、公職選挙法のルールを守るための作業にほとんどエネルギーが割かれる」と選挙管理委員会を批判するツイートを投稿していた。
ニコニコ動画は4日、選挙期間中は政治関連の公式生放送と動画、一部の政党・議員のチャンネル動画でコメントの書き込み機能などを一部自粛した。このためモバイル端末では一部視聴ができない動画・生放送などがあるという。
選挙情報はネットで
各党の公約などは「Yahoo!みんなの政治」などにまとまっている。毎日新聞が5日に公開する「毎日ボートマッチ えらぼーと」では、争点についての質問にサイトで答えると、どの政党や候補者と考え方が一致しているかを知ることができる。今回はスマートフォンにも対応する。
Twitterは公式イベントページ「#総選挙」をオープンし、関連ツイートをまとめて閲覧できるようにしている。Googleは特設サイト「選ぼう2012」をオープンし、14日にはGoogle+のビデオチャット「ハングアウト」機能を使い、公募で選ばれたユーザーと政治家が直接対話する企画を実施する。
関連記事
- 首相の頭上に「8888888」 140万人がみた「ネット党首討論会」
首相の頭上に流れる「8888888」──「ネット党首討論会」がニコファーレで行われ、10党の代表がTPP参加問題などについて議論を交わした。 - Twitter公式「#総選挙」イベントページがオープン
Twitter Japanは、イベントページ「#総選挙」をオープンした。総選挙に関連するツイートをまとめて閲覧できる。 - 党代表者とGoogle+で直接話せる「政治家と話そう」 参加者募集中
政党代表者と一般参加者がビデオチャットで直接話し合うイベント「政治家と話そう」をGoogleが開催。Google+で参加希望者を募集している。 - ネット選挙運動解禁への課題は“国民の無関心”?――与野党議員と津田大介さんら議論
2010年に審議入りして結局不成立となったネット選挙運動解禁法案。成立に向けてどのような課題があり、どう乗り越えていくのか。各党の議員と津田大介さんらが議論した。 - 「当選確実なう」 Twitter議員がつぶやく
8月30日投開票の第45回衆院選で、北海道8区で当選を確実とした民主党前職の逢坂誠二さんが、Twitterで「当選確実なう」とつぶやいた。 - 「理不尽」「悪法も法」──衆院選公示、“Twitter議員”もつぶやき停止
衆院選が公示され、各党の党首が街頭で第一声を上げたが、ネット上では各党・候補者とも沈黙している。いわゆる“Twitter議員”の候補者も一斉につぶやきをストップした。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.