PM2.5の濃度、地図でチェック 「PM2.5情報まとめ」矢野さとるさんが公開
「誰でも分かる大気汚染サイトを」――PM2.5の濃度や予報を日本地図で確認できるサイト「全国のPM2.5大気汚染情報まとめ」を矢野さとるさんが公開した。
個人開発者の矢野さとるさんは3月19日、微小粒子状物質「PM2.5」の現在の濃度や予報を、日本地図で確認できるサイト「全国のPM2.5大気汚染情報まとめ」を公開した。PC、スマートフォンから閲覧できる。
今の濃度が分かる地図「リアルタイムPM2.5マップ」と、当日から1週間後までの予報が分かる地図「大気汚染PM2.5予報(予測値)」を公開している。リアルタイムマップは環境省の大気汚染物質広域監視システム「そらまめ君」のデータを、予報は、数値モデル「SPRINTARS」を使った予測値のデータを活用している。
リアルタイムマップでは、PM2.5の濃度ごとに「AQI」(Air Quality Index)という指標に基づき、地図上に汚染度を色分けして表示。AQIは、米国などで採用されている大気汚染の程度を示す指標で、汚染の程度によって「平常」(健康な人は屋外活動が可能)、「有害」(健康な人も屋外での活動を減らす)、危険(すべての人が屋外活動を中止する)など、屋外活動の危険度が分かるようになっている。
観測点ごとに、濃度の詳細や時間ごとの変遷グラフもチェックできる。地図上の観測点クリックするか、「都道府県一覧」から都道府県を選び、気になる観測点を選ぶと、現在のPM2.5の濃度や濃度の変遷グラフ、1日平均、週平均濃度を表示。平均濃度が国の環境基準値(35マイクログラム/立方メートル)より高いか低いや、現在のAQIもチェックできる。
PM2.5予報では、当日から1週間後までの予報を、日本地図上でタイムラインをドラッグしながら確認できる。時間ごとの予報をURL書き出し、Twitterなどでシェアすることも可能。当日・翌日の6時間ごとの予報や週間予報を地域別に確認できる機能も備えた。
「PM2.5情報は各都道府県ごとにばらばらのフォーマットで公開されていて見づらい。『そらまめ君』なら全国の情報が分かるが、情報が詳しすぎて一般の人には難しかったため、誰でも分かる大気汚染サイトを目指して開発した」と矢野さん。
今後は、現在地のPM2.5濃度が基準値を超えるとメールで知らせるアラート機能の実装や、位置情報を基にアラートを出せる機能を備えたiPhone、Androidアプリの提供、ユーザーが現在地の情報を投稿できる機能、APIの提供などを検討している。
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