Yahoo!検索とNAVERまとめが連携 「人力とシステムのハイブリッドを」
ヤフーとNHNが検索で提携。Yahoo!検索の検索結果に「NAVERまとめ」の情報を最適化して表示するなどし、「人力とシステムをハイブリッドさせた情報の地図を構築したい」という。
ヤフーとNHN Japanは3月28日、検索領域での業務提携に基本合意したと発表した。ヤフーの検索サービス「Yahoo!検索」と、NHNのキュレーションサービス「NAVERまとめ」を連携。ヤフーがNAVERまとめ専用の検索エンジンを構築したり、Yahoo!検索の検索結果に「NAVERまとめ」の情報を最適化して表示するなどし、「人力とシステムをハイブリッドさせた情報の地図を構築したい」としている。
NAVERまとめの月間ページビュー(PV)は12億2800万、ユニークユーザーは4100万にのぼり、「国内で最も、人の手を介した情報の取捨選択が行われているサービス。キュレーション分野で唯一無二のプラットフォームとしての地位を確立した」と、NHN Japanの森川亮社長は胸を張る。
ヤフーはNHNからNAVERまとめのデータ提供を受け、NAVERまとめに最適化した検索エンジンを構築。NAVERまとめのサイト内検索サービスに採用する。Yahoo!検索とも連携。具体的な連携方法は検討中だが、ヤフーの宮坂学社長は、検索結果の最初に、キーワードに関連するNAVERまとめのコンテンツを優先表示する案を披露した。
ヤフーはまとめ情報の提供を受けることで、検索結果の独自性を高める狙い。「日本のユーザーが求める回答力をさらに高め、日本についての回答力が世界一高い会社になりたい」と宮坂社長は意気込む。NHNはYahoo!検索との連携で、ユーザーニーズの幅広い把握や、NAVERまとめのユーザー数向上につなげる。NHN独自の検索サービス「NAVER検索」は継続する。
NHNの森川社長は、「ヤフーとの提携で、キュレーションプラットフォームとして次のフェーズへ進みたい」とし、「今後は海外展開も視野に入れて進みたい」と話していた。
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