任天堂さらに下振れ、営業赤字拡大 3DS、Wii Uが想定下回る
任天堂の13年3月期は1月の下方修正から売上高・営業損益がさらに下振れ。3DS、Wii Uが下方修正した目標にも届かなかった。
任天堂が4月24日発表した2013年3月期通期の連結決算は、本業のもうけを示す営業損益が364億円の赤字だった(前期は373億円の赤字)。1月の下方修正で200億円の赤字と予想していたが、ニンテンドー3DS、Wii Uとも想定販売数を下回り、営業赤字が拡大した。
売上高は前回予想から345億円減の6354億円(前期比1.9%減)。円安傾向で為替差益が395億円発生した結果、経常損益は前回予想から95億円減の104億円の黒字(前期は608億円の赤字)、純損益は同69億円減の70億円の黒字(同432億円の赤字)と、黒字を確保した。
ニンテンドー3DSは国内では主流プラットフォームの地位を確立できたものの、海外で伸び悩んだのが響き、実績はハード1395万台/ソフト4961万本に。1月に下方修正した目標の1500万台/5000万本に及ばなかった。
昨年11月に発売したWii Uは同時発売の「New スーパーマリオブラザーズ U」「Nintendo Land」がそれぞれ215万本、260万本を販売したものの、後に続くソフトウェア開発の遅れなどの影響もあり、発売当初の勢いを
年始以降持続できなかった」(同社)。実績はハード345万台/ソフト1342万台と、1月に下方修正した目標の400万台/1600万本を大きく下回った。
今期は売上高9200億円(44.8%増)、営業損益は1000億円の黒字を見込む。国内で300万本以上を売り上げた「とびだせ どうぶつの森」を6月に欧米で、「ポケットモンスター X・Y」を10月に世界で発売するなど、海外市場への展開を強化。Wii Uはソフト発売が途切れた反省を踏まえ、自社有力タイトルを今年後半から来年にかけて集中的に投入。コスト削減によるハードの採算性向上にも努める。
今期は3DSがハード1800万台/ソフト800万本、Wii Uがハード900万台/ソフト3800万本を見込む。
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