KDDI、売上高・営業利益が過去最高を更新 今期2ケタ成長へ
「成長基盤ができた」――KDDIが4月30日に発表した2013年3月期の連結決算は、営業収益・営業利益とも過去最高を更新した。
「成長基盤ができた」――KDDIが4月30日に発表した2013年3月期の連結決算は、売り上げ・営業利益とも過去最高を更新した。スマートフォンの端末販売収入やデータ通信料収入が拡大。田中孝司社長は今期2ケタ成長を掲げる。
売上高に当たる営業収益は前期比2.5%増の3兆6623億円、営業利益は7.3%増の5127億円、経常利益は14.0%増の5144億円、純利益は1.2%増の2415億円。LTE対応スマートフォン発売に伴って端末販売収入が伸びたほか、減少を続けていたARPU(加入者1人当たりの売上高)は2月に4000円で底打ちした。
月額390円のコンテンツサービス「auスマートパス」会員数は579万人と、期初予想より74万人上積み。固定・携帯回線のセット割引「スマートバリュー」の契約数も期初予想を大幅に上回り、「auひかり」を中心としたFTTHサービス収入も拡大した。
今期の営業利益成長率、20%超へ
「社長就任から2年で成長基盤ができた。これから3年間は、本格的な利益拡大ベースだ」――田中社長はこう宣言。ジュピターテレコム(J:COM)を4月に連結子会社化した効果もあり、今期は営業利益・純利益とも20%超の成長を見込む。
今期の業績予想は、売上高が前期比13.0%増の4兆1400億円、営業利益が22.9%増の6300億円、経常利益が20.5%増の6200億円、純利益が22.2%増の2950億円。
端末販売台数予想は1090万台。うちスマートフォンは860万台という見通しだ。音声ARPUの減少で、通信ARPUは前期比2.9%減の4060円を見込むが、モバイル通信料収入は5期ぶりに増収に転換する見通し。
スマートパス会員数は14年3月末時点で1000万を目指し、スマートパスを起点としたコンテンツビジネスやO2Oビジネスの拡大、海外でのクラウドサービスやMVNOサービスの拡大などを進めていく。年間配当は120円を予定する。
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