Apple、無料ストリーミング音楽サービス「iTunes Radio」発表
Googleに続いてAppleも、ストリーミング音楽サービスを発表した。「iTunes Radio」はPandoraのような広告ベースの無料のストリーミングサービスで、Music Matchユーザーは広告なしで利用できる。
米Appleは6月10日(現地時間)、年次開発者会議「WWDC」において、うわさされていたストリーミング音楽サービス「iTunes Radio」を発表した。まずは米国で、今秋のiOS 7のリリースに合わせてスタートし、提供地域を順次拡大していくという(日本で利用できるようになるかどうかは不明)。
iTunes Radioは、iOS 7の「Music」アプリの一部として提供される広告付きの無料サービス。iOS端末(iPhone、iPad、iPod touch)だけでなく、Mac、PC、Apple TVでも利用できる。年額24.99ドルの音楽クラウドサービスMusic Match(日本では提供していない)を利用していれば、オーディオ広告を聞かずに済む。
Pandoraと同様、ユーザーの好みに合わせて選択した音楽をストリーミング配信するオンラインラジオのようなもので、あらかじめ用意されている200以上の“ラジオ局”をベースに、「これと同じような曲を聴く」機能を使ってラジオ局を自分好みに編集できる。聴いた曲の履歴は記録され、音楽のセレクションに反映される。
音楽のセレクションにはiTunes Radioでのストリーミング履歴だけでなく、iTunes Storeで買った音楽のラインアップも反映される。さらに、Music Matchのユーザーであれば、iCloudに保存している音楽(CDからリッピングしたものを含む)も反映される。反映された好みはiCloudに記録され、すべての対応端末で同じカスタマイズ環境を利用できる。
iTunes Radioで再生した曲は、再生中でも履歴上でも1タップでiTunes Storeで購入できる。
事前のうわさでは「iRadio」などと呼ばれ、定額制の音楽配信サービスになるとみられていたが、広告ベースでiTunes Storeでの音楽購入を促進するようなサービスになった。
米Googleも5月の開発者会議「Google I/O」で、ストリーミング音楽サービス「Google Play Music All Access」を発表した。こちらは月額9.99ドルのサブスクリプション制で、2万曲までを無料でクラウドに保存できるというものだ。米国で既に提供されている。
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