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“サブカル知事”岩手の文化発信を漫画・ネットで Twitterでイベント誘致、ゆかりの漫画家とコラボ(1/2 ページ)

7月14日に岩手県・洋野町で開催された「ニコニコ町会議」。会場内の岩手県庁によるブースでは、岩手を漫画で盛り上げる「いわてマンガプロジェクト」が紹介された。Twitterでの発言が“サブカル知事”と話題の達増拓也知事が推進するソフトパワー戦略とは。

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 「会員登録のきっかけは、友人から初音ミクが面白い、ニコ動で見れる、と聞いたこと」「今はプレミアム会員」――自身も“ニコ厨”の達増拓也知事が、7月14日に岩手県・洋野町で開催された「ニコニコ町会議」に登場した。自ら岩手での同イベント開催を後押した知事は、政策として漫画を通じた地域振興施策も行っている。

はじまりはTwitter

 「ニコニコ町会議」が岩手県で開催されるきっかけの1つはこのツイートだった。「宇宙戦艦ヤマト2199」について熱く語り、日々放映される「あまちゃん」にも何度も言及、「80年代はすべてツボ」であり「申し訳ありませんが、(松田聖子でも中森明菜でもなく)戸川純でした」と公言するなど、岩手県政に関わるものだけでなく、アニメや漫画、サブカルチャー関連の自由奔放なツイートを続ける達増知事。千葉・幕張メッセで開催される「ニコニコ超会議2」の縮小版として地方で開催する「町会議」の存在をこのツイートをした時は知らなかったそうだが、この後Twitter上でドワンゴのスタッフに打診され、『「いいね!」と返事』した。

 実現に向け、すぐにドワンゴの夏野剛取締役をはじめスタッフが県庁を訪問。とんとん拍子で話が決まったという。「最初に『ニコニコ動画の者ですが…』と県庁に電話がかかってきた時は驚きました。はじまりは正真正銘Twitter、みなさんが見ていた通りです」(達増知事)

 開催当日、実際に現地を訪れた知事は、「ニコニコカー神社」に“参拝”し、フォトシールを作成するなど、会場を回り来場者とも交流。オープニングセレモニーでは「僕はプレミアム会員」と告白し、早速「プレミアム知事」と愛称が付けられていた。

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撮影したフォトシールを手にする達増知事。普段は初音ミクの新曲などをチェックしているそう。「ハレ晴レユカイ」のダンスを練習したこともあるとこっそり教えてくれた

 「『町会議』として地方を訪れてくれるのはとてもうれしい、応援したい。インターネットは距離を超えるとはいえ、地方に住んでいると都会的で自分とは関係のない世界と思いがちな局面も多い。ユーザーは日本中にいる、つながっていると感じられるのは貴重な機会。実際に画面を通していつも見ているものが目の前にあるのは感動しますね。若い人の熱気を感じて元気になりました」(達増知事)

 カルチャーの文脈だけではなく、ニコニコ動画やインターネットを「社会的意義のあるメディア」と評価し、ネット選挙運動の解禁の動向も注目する。広報としてのTwitter活用や町会議の誘致など当初は県庁でも戸惑う声もあったものの、「実際始めると反応は悪くない。まず興味を持ってもらうためのメディア」。地域振興や広報で積極的に活用していきたいと意気込む。

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