「長らくお待たせしました」――VOCALOIDがMac対応 Cubase用エディタ発売
10年間、Windowsのみ対応していたVOCALOIDがついにMac対応。「ぼかきゅー」こと「VOCALOID Editor for Cubase」のWindows/Mac両対応版を発売する。
「大変長らくお待たせしました」――ヤマハの歌声制作ソフト「VOCALOID」が、Mac OS対応の第一歩を踏み出した。音楽制作ソフト「Cubase」にVOCALOIDを組み込むソフト「VOCALOID Editor for Cubase」の新版「NEO」で、MacとWindowsに両対応。歌声ライブラリも「VOCALOID3 Library VY1V3 NEO」を皮切りに順次、Macに対応させていく。それぞれ8月5日発売で、オープン価格。
ヤマハがVOCALOIDを発表した2003年から10年。VOCALOID EditorはWindowsのみの対応で、Mac OS版が待望されていた。「なかなかMac対応できないまま10年が過ぎてしまった」――VOCALOIDの開発を担当してきた同社yamaha+推進室VOCALOIDプロジェクトの剣持秀紀さんは話す。
新たに発売する「VOCALOID Editor for Cubase NEO」とMac対応歌声ライブラリを利用すれば、歌声から伴奏の制作・編集までMacでシームレスに可能。歌声ライブラリもVY1V3を皮切りに、「Mew」「ZOLA PROJECT」「蒼姫ラピス」「VY2V3」を9月〜11月にかけ順次、Macに対応させていく。
既存のWindows用「VOCALOID Editor for Cubase」ユーザーがMacで利用したい場合は新版「NEO」を新たに買い直す必要があるが、歌声ライブラリについては、既存ユーザーにMac版インストーラーを無償提供する。パートナー企業が提供している歌声ライブラリのMac対応についても話を進めており、「初音ミク」は新版「V3」でMacに対応予定だ。
VOCALOID Editor for Cubase NEOの対応OSはWindows 7/8、Mac OS X 10.7/10.8。VOCALOID Editor単体のMac対応予定はないという。
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