VAIOにノートとタブレットの“2 in 1”モデル続々 「低迷するPC市場盛り上げたい」
ソニーがVAIO秋冬モデルを発表。11インチから21.5インチまで多岐に渡るサイズで、ノートPCとタブレットのハイブリッド製品を強化する。
ソニーは10月8日、Windows 8.1搭載の「VAIO」秋冬モデル新製品を今月下旬から順次発売すると発表した。ディスプレイが回転してタブレットに変形する「VAIO Fit 13A/14A/15A」や、タブレットとワイヤレスキーボードの分離型「VAIO Tap 11」、リビングに置いて家族で囲めるサイズのテーブルトップPC「VAIO Tap 21」と、タブレット的に操作できるモデルがそろっている。
キーワードは「2 in 1」。世界的にPC販売台数が落ち込み、買い換え時にタブレットを選択する割合も増えていることから、ノートPCの使い心地を残しながらタブレットとしても使用できる製品を拡充した。
カメラで撮影した資料から台形補正やテキスト抽出を行い効率的に資料作成できるスキャンニング用アプリケーション「CamScanner」など、ビジネスシーンでの利用を意識した独自アプリも搭載する。「タブレットでは物足りない部分、ノートPCでは手の届かない部分を補完しあい、より創造的に使ってもらえるツールに仕上がった。低迷するPC市場を盛り上げたい」(赤羽良介業務執行役員SVP)
「VAIO Fit」は、13インチディスプレイを搭載するモバイル向けの13A、主に家庭での利用を想定する14インチ/15.5インチの14A/15Aの3機種をそろえる。広色域が特徴の「トリルミナスディスプレイ for mobile」や超解像技術「X-Reality for mobile」など、ソニーが培った液晶技術を盛り込んだ。
通常のノートPCとして使える「キーボードモード」のほか、ディスプレイを回転させ、複数人での動画や写真鑑賞に最適な角度の「ビューモード」、液晶をキーボード部分にかぶせる「タブレットモード」の3スタイルで利用できる。実売予想価格は、13Aが17万円前後、14Aが14万円前後、15Aは最上位モデルで22万5000円前後。
「VAIO Tap 11」は11.6インチフルHD液晶(1920×1080ピクセル)の本体部分とワイヤレスキーボードが完全分離するタブレットPC。本体部分のタブレットは厚さ約9.9ミリ・重さ約780グラムで、キーボードを合わせても約1.1キログラムと持ち歩きやすいという。キーボードは本体とドッキングすると自動で充電を開始。デジタイザーペンも付属し、キーボード、タッチ操作、タッチペンのそれぞれでシーンに合わせて作業できる。実売予想価格は17万円前後。
「VAIO Tap 21」は、夏モデルとして発売した「VAIO Tap 20」の後継種。デスクトップPCスタイルのほか、180度倒せば大型タブレットとしても利用できる。重さ3.9キロと25%軽量化し、ディスプレイ角度の調整は片手でスムーズにできるようになり、「お父さんだけでなくお母さんでも楽に使える」ように進化した。
21.5インチのフルHD(1920×1080ピクセル)ディスプレイは、リビングで家族で集まって使うのに最適なサイズだとしている。複数人で楽しめるゲームや、撮影した写真から塗り絵を作れるアプリなどをプリインストールする。実売予想価格は最上位機種で20万円前後。
発表会にはインテルの宗像義恵副社長が出席し、「コンピューティングの新しいカテゴリーとして『2 in 1』を切り開いていくイノベーションリーダーとしてのソニーに期待している。ユーザーのニーズや動向を読みながら、一丸となって求められる市場を開拓していきたい」と話した。
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