「iPad Air」をiFixitが解剖 薄型バッテリーや構造の工夫でスリム化
11月1日に発売されたAppleの「iPad Air」をiFixitがさっそく解剖した。A7がiPhone 5sのものとは異なることなどが明らかになった。
米Appleの一連のモバイル製品の分解マニュアルを掲載しているWebサイトiFixitが10月31日(現地時間)、オーストラリアで入手した米Appleの新タブレット「iPad Air」の分解リポートを公開した。
Appleによると、iPad Airでは多くのパーツを1ミリ以下の単位でそぎ落とし、総容積の24%を削減したという。先代iPadより2ミリ近く薄く、200グラム近く軽くなっている。
Appleが先代より20%薄くしたというディスプレイパネルは、少なくともiFixitが購入した個体のものは韓国LG Electronics製だった(先代もLG製)。
バッテリーは先代よりもさらに薄くなっており、Airのスリム化に大きく貢献している。その代償として非常に分離しにくくなっており、はがす際に変形してしまった。iFixitは「史上最悪のバッテリー」と書いている。
SIMカードは先代のmicroSIMからnanoSIMにサイズダウンされた。ロジックボードとはんだ付けされてはいない。
スレテオスピーカーなどの構造がiPad miniと共通しており、Airのスリム化にiPad miniの構造を応用しているようだとiFixitは書いている。
プロセッサのA7は「iPhone 5s」のものと同じではない(5sは「APL0698」でAirは「APL5698」)ことが明らかになった。RAMはエルピーダ製、Flashメモリは東芝製、Wi-Fiモジュールは米USI Wireless製、LTEプロセッサはQualcomm製。タッチスクリーンコントローラーは多くのMacBookのトラックパッド用と同じBroadcom製を採用している。
iPad Airの“修理しやすさ”の評価は10段階で下から2番目の2。スリム化したにもかかわらず、歴代iPadと同じだ。
iFixitは、2003年に創業した、Apple製品を中心とするハードウェアの修理を請け負う企業。歴代のiPod、iPhoneの修理のための分解マニュアルを公開している。毎回豊富な写真とユーモラスな解説で楽しませてくれるが、今回は分解したのがハロウィン当日だったため、ハロウィンにちなんだコメントが多かった。
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