米航空宇宙局(NASA)は11月29日(現地時間)、近日点通過に伴い崩壊・蒸発した可能性があるアイソン彗星の残骸とみられるものが写った写真を公開した。
アイソン彗星は11月29日午前4時9分(日本時間)に、太陽に最も近い位置(近日点)を通過。だがその後彗星の姿を確認できず、NASAの科学者は近日点通過前に崩壊して蒸発したとの見方を示していた。
NASAが公開した探査機SOHOの写真には、近日点通過後の軌道を移動する物体が写っている。これが彗星の破片なのかはっきりしないが、NASAの科学者は少なくとも小さな核がそのまま残っているようだとの見解を示している。
小さな核が残っていれば再び地球から観測できる可能性もあるが、国立天文台は「今後、アイソン彗星が明るい彗星として見える可能性は低くなったと考えられます」と報告している。
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