匿名で飾らない投稿を──新ソーシャルサービス「Secret」
ハンドル名すら使わない投稿でコミュニケーションする新しいソーシャルサービス「Secret」が、まずは米国のiPhoneユーザー向けに公開された。
米新興企業Secretは1月30日(現地時間)、ほぼ完全に匿名のまま交流できる新しいソーシャルサービス「Secret」を発表した。米国のiOS端末ユーザー向けアプリがApp Storeで公開された。
Mediumに投稿された発表文によると、Secretは批評や判断される心配なく自由に自分の意見や感情を表現するためのサービスという。匿名にすることで、気取ったり取り繕うことなく、飾らない考えや感情を投稿できるとしている。
投稿だけでなく、それに対するコメントやハート(Facebookの「いいね!」に当たる)もすべて、ハンドル名さえない匿名で行う。投稿者の情報としては、投稿の場所(カリフォルニア、など)のみが表示される。
Secretに参加するにはiPhoneアプリからサービスに電話番号あるいはメールアドレスでサインアップする。サインアップ時に端末内の連絡先データの中からSecretユーザーが自動的に抽出され、Secret上の「友達」になる(連絡先データはSecretのサーバに保存されない)。この「友達」さえ誰だか特定できない。投稿はまず、この友達にのみ表示される。友達が3人未満の場合は、個人が特定できないように投稿の場所ではなく「Friend」と表示される。
投稿を見た友達がコメントやハートをつければその投稿は友達の友達に広まっていく。誰の投稿かではなく、投稿そのものの力で言葉が共有されていくのが大きな特徴だ。
投稿方法はシンプルで、背景(用意されている壁紙か端末で撮影した写真)を選んでテキストを入力するだけ。写真は匿名性を守るためにぼかすなどの編集が可能だ。
Secretの投稿は縦スクロールで閲覧でき、コメントとハートの他、気に入った投稿者に★を付けることもできる。相手が誰かは分からないままだが、その投稿者による投稿は★付きで表示される。不適切だと思った投稿は報告し、ブロックすることも可能。
Secretは、Google出身のデビッド・バイトウ氏とクリス・ベイダー氏がサンフランシスコで2013年10月に立ち上げた。CEOであるバイトウ氏はナムコからGoogle入りし、その後ジャック・ドーシー氏のSquareでテクニカルディレクターを務めた後、ベイダー氏とSecretを創業した。
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