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タモリの魅力に膨大なエピソードで迫る「タモリ学」 テレビの顔でありながらネットでも愛される理由(2/3 ページ)

数々の発言やインタビューから膨大なエピソードを参照し、タモリさんの魅力に迫る本「タモリ学 タモリにとって『タモリ』とは何か?」が発売される。テレビタレントでありながらネットでも広く愛される理由を、著者の戸部田さんに聞いた。

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 ――膨大な情報収集はどのように。

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執筆資料の一部

 主に使ったのはやはり書籍です。あまり書籍に関わるイメージのないタモリさんですが、70〜80年代は意外と多く、著作や寄稿、インタビュー、対談などでタモリさんが関わったものだけでも50冊近くありました。雑誌を含めればさらに増えます。タモリさんについて論じたもの、語ったものも文量の大小問わずかなりの数ありました。

 近年のタモリさんについて最も重視したのは、実際に自分で見て記録したテレビやラジオでの発言です。各番組での発言の引用については類書に負けていないと自負しています。

 ネット上の情報は信ぴょう性に欠けるものもありつつ、タモリさんの発言が載っている本や資料を探すためには絶対に不可欠なものでした。動画サイトで過去の貴重な映像や音源がアップされているケースもありました。「名言集」などは出典不明なものも多く参照程度でしたが、例えばWikipediaの「タモリ」の項は年代ごとにまとめられ、どんだけ詳しいんだ! というくらい充実しています。

 ――年表作成時に苦労した点は。

 当然ですが、子どものころをはじめ時期があいまいなエピソードが多いことです。タモリさん自身の記憶違いか脚色なのか話によって矛盾する点がいくつもあり……。

 一般的に広く伝わっている話も、時系列や発言と照らし合わせて間違っているはずのところは直しました。例えば、2度目のテレビ出演は「徹子の部屋」と言われており、黒柳さん自身も何度かそう発言していますが、年代的には同じく黒柳さん司会の「徹子の部屋」の前身番組「13時ショー」だと思われます。

 ――ご自身が一番気に入っているエピソードは。

 敷地内に数本の大木があることを気に入って買った別荘に、鶴瓶さんを招いた時の話ですね。事前に枝を手入れしてもらうつもりで管理人に「木切っておいて」と電話したところ、実際に別荘に到着すると大木が全部切られてしまっていたと。それを見て怒りもせず「あ、切っちゃったんだ」「切ったものはしょうがない」とつぶやいた――タモリさんの「執着しない」感じをよく表していて好きです。

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