ヤフーが4月25日発表した2014年3月期(2013年度)の決算は、売上高が前年比12.6%増の3862億8400万円となるなど、17年連続で増収増益を達成した。ただ、ECサイト出店料の無料化などでコストがかさみ、前期に2けた台だった増益幅は1けた台にとどまった。
広告売上高は2157億円(13.3%)と好調。特にスマートフォン関連が1.8倍の201億円に達し、広告売上高全体の2割を超えた。「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」やリッチアドも取り扱いが増えている。
プレミアム会員の増加も増収に貢献。3月末の会員数は987万IDとなり、前年同期比で68万増となった。
営業利益は1974億1600万円と5.9%増にとどまった。「EC革命」をうたい、ストアの出店料やロイヤリティを無料にする新戦略導入による投資コストがかかったとしている。
個人出店も可能になった「Yahoo!ショッピング」の3月末のストア数は7万8307店で、前年度末から約6万店増加。商品数も約4割拡大しているという。流通総額を伸ばし、将来的に広告売上高を拡大する狙いだ。
経常利益は1976億円(4.8%増)、最終利益は1251億円(8.8%)だった。
ウィルコムと合併するイー・アクセスを6月に子会社化し、「Y!mobile」で携帯電話キャリアに参入するなど、14年度も引き続き「スマートフォンファースト」に注力する。
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