KDDI夏モデルは大画面に高速通信 電子マネー「au WALLET」は「使わなきゃ損」(2/2 ページ)
KDDIがau夏モデルスマートフォンと電子マネー「au WALLET」などの新サービスを発表した。キャリアごとの差が見えにくくなる中、ネットワークの安定性や速さだけにとどまらない総合的な満足度を追求していきたいという。
田中社長は発表会冒頭で、auの契約者数が2月24日に4000万人を超えたと発表。「iPhoneが3キャリアすべてから出ている現状をはじめ、ユーザーは正直『結局どこも同じ』と思っているのでは。同質性が目立つなか、各分野で期待を超えるサービスを提供し、価格競争ではなく価値や満足感を訴求していきたい」と話す。
力を入れる1つがネットワークの強化。800MHz帯LTE対応エリアは3月時点で実人口カバー率99%に達し、昨年同時期と比較して面積でいうと1.5倍になったという。iPhone 5ユーザーなどが利用する2.1GHz帯LTEは同85%で、来年3月末までに90%超となる見込みだ。
夏モデル(TORQUEとMeMO Pad除く)では、LTEの次世代規格LTE-Advancedによる「キャリアアグリゲーション」を導入し、2.1GHz帯と800MHz帯を同時に利用することで、下り最大150Mbpsの高速通信が可能になる。下り最大110MbpsのWiMAX 2+にも対応し、実効速度ナンバー1を目指す。WiMAX 2+は今後下り最大1Gbps超も視野に「長期的に強化していきたい」(田中社長)という。
「使わないと損」なau WALLET
電子マネー事業「au WALLET」も5月21日にスタート。世界約3810万のMasterカード対応店舗のほか、ECサイトでも利用でき、ポイントもためられる。専用のAndroid/iOSアプリで残高や保有ポイントを確認し、auかんたん決済などスムーズにチャージできるのも特徴だ。
セブン-イレブンやマツモトキヨシ、紀伊國屋書店、BIG ECHOなどと、通常より多くポイントが付与される「ポイントアップ店」として連携。セブン-イレブン・ジャパンの矢島弘樹 商品本部サービス部統括マネジャーは「セブン-イレブン店頭での非現金決済率は20%を超え、年々増加傾向に。今回の連携を大きなチャンスとして、ネットで注文した商品を店舗で受け取り、決済するチャネルも強化していきたい」と期待を寄せる。
田中社長は「誰でも使えてネットもリアルも問わず利用できるシーンが多い、クレジットカードと電子マネーのいいとこどり。毎月の通信費でポイントがたまっていくのも画期的。auユーザーのみなさんに使ってもらいたい、むしろ使わないと損」と豪語し、自信を見せる。
昨年から実施してきた「auスマートパス」会員向けのクーポン配信と連動し、「au WALLET」を使ってポイントをためながらお得に買い物するバリューチェーンを作ることで、単なる“携帯キャリア”以上に生活の中での接点を増やしていく狙いだ。
「『au WALLET』は新しい挑戦であると同時に、ユーザーのみなさんの毎日の生活を楽しくし、満足度を高めることを考えた選択肢。各キャリアの差が見えづらくなる中で『auユーザーでよかった』と思ってもらえる機会をこれからも作っていきたい」(田中社長)
関連記事
- KDDI、新電子マネーサービス「au WALLET」スタート
KDDIがプリペイド型電子マネーサービス「au WALLET」をスタート。世界のMasterCard加盟店で使える上、支払いに使えるポイントもたまるお得さを打ち出し普及を目指す。 - KDDI、LTE-Advanced/WiMAX 2+両対応スマートフォン発表 「Xperia ZL2」「GALAXY S5」など
KDDIは、LTE-Advancedによる下り最大150Mbps/下り最大110MbpsのWiMAX 2+に対応するスマートフォン/タブレットを発売する。 - Windows Phoneの予定はない──KDDI
KDDIの田中社長は、Windows Phone搭載スマートフォンについて現時点では販売する予定はないと述べた。 - KDDI、アニメ見放題「アニメパス」開始 KADOKAWAが協力
月額400円(税別)でアニメ見放題の「アニメパス」をKDDIが開始。 - KDDI、過去最高益に 「マルチデバイス」で今期も2けた成長目指す
「約束通り、2けたの利益成長を達成できた」――KDDIの14年3月期は、営業収益が初めて4兆円を超え、営業利益、純利益も過去最高を更新した。今期はマルチデバイスを訴求し、さらなる成長を見込む。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.