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小保方氏の実験ノート、8カ月で4ページ 画像切り貼り、「Science」からも指摘 理研「再調査なし」の理由(4/4 ページ)

STAP論文不正問題で、理研は「再調査を行わない」と決定。小保方氏の実験ノートが8カ月で4ページしかなかったこと、画像切り貼りは「Science」からも指摘されていたことなどが明らかになった。

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小保方氏は退職か解雇? 処分は懲戒委員会が決定

 今後は、懲戒委員会を組織し、同委員会が小保方氏などの処分を決める。理研の規定では、論文不正があった場合、「諭旨退職及び懲戒解雇」となっており、「情状により懲戒(減給、降格など)にとどめることがある」とされている。

 小保方氏や論文著者の処分の見通しについては「懲戒委員会の判断」(理研のコンプライアンス担当理事・米倉実氏)とし、触れなかった。懲戒委員会の判断が出るまでには、一般的には1カ月程度かかるという。

 理研はSTAP細胞の国際特許を申請しており、特許の取り下げは行わないという。特許についての今後の対応は、「検証実験の結果を踏まえて判断したい」(理研の研究担当理事・川合眞紀氏)としている。

調査委員への疑義は

 調査委員のうち3人の論文にも、電気泳動画像の切り貼りに関する疑義が出ており、所属先が調査するなど対応に追われている。

 東京医科歯科大の田賀哲也教授は、疑義のあった2004〜05年の論文について、「論文の記述に合うよう画像の順番を入れ替えた。そのままだと真正でない画像を、真正なものにした」などと説明。同大は両論文について、「不正はなかった」とする予備調査を結果を発表している。理研所属の2人はコメントを避けた。

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左からコンプライアンス担当理事の米倉実氏、研究担当理事の川合眞紀氏、弁護士で調査委員会委員長の渡部惇氏

 理研の川合氏は、「2000年代にソフトが発達し、データの加工が非常に簡単にできるようになったことに伴い、加工されたものを正しく判定することが重要になった」と指摘。「加工がいけないのではなく、科学の真正性、事実を曲げることが問題」と述べた。

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