Google傘下のNest、スマートホーム向け開発者プログラムを立ち上げ
Google傘下のスマートホーム企業Nestが、サードパーティー製アプリやハードウェアをNestの製品と連係させるためのAPIをリリースし、「Nest Developer Program」の立ち上げを発表した。既にMercedes-Benzや家電メーカーなどが関連サービスを開発している。Google I/Oで詳細が発表される見込みだ。
米Google傘下のスマートホーム企業Nest Labsは6月23日(現地時間)、Nestの製品をサードパーティー製サービスと接続できるようにする開発者プログラム「Nest Developer Program」を発表し、APIをリリースした。
独Mercedes-Benzや米大手家電メーカーWhirlpoolをはじめとする5000以上のパートナーが既に関連製品を開発している。Nestによると、このプログラムではサードパーティー製のハードウェアやソフトウェアからNest製品をリモートでオン/オフする以上の連係を可能にするという。
Works with Nestのページでは、Mercedes-Benzの車が自宅に近付くとNestが室温を調整するシステムや、ユーザーがWhirlpool製洗濯機を稼働させたまま外出したことをNestが検知すると洗濯終了後に洗濯機をリフレッシュモードに設定するシステムなどを紹介している。
Webサービスの米IFTTTは、例えば「もしNest Protectが煙を検知したらご近所にテキストメッセージを送信して」や「Nestのバッテリーが低くなったらメールで通知して」などのレシピを紹介した。
また、今秋にはNest製品はGoogleのパーソナルアシスタント「Google Now」と連係するようになる。「Ok Google、室温を26度に設定して」などとAndroid端末のGoogle Nowで音声で指示することでNestを操作できるだけでなく、Android端末を持って外出先から自宅に近づくだけでNestが室温を最適に設定する。
Nestはこれまで、例え親会社のGoogleに対してであってもユーザーに無断でユーザーデータを第三者にわたすことはしないと明言してきた。米Wall Street Journalのインタビューで共同創業者のマット・ロジャーズ氏はGoogleも他のサードパーティーと同様に扱い、Google NowとNestを連係させるためには、他のサービス同様にユーザーが「オプトイン」する必要があると説明した。
Nest Developer Programの詳細については25日から開催の年次開発者会議「Google I/O」で発表される。
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