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金属や人体に装着できる小型・薄型RFIDタグ 富士通研が開発
身に着けるIDカードや金属部品など、電波の制限を受けていた素材に装着して利用できる小型・薄型のRFIDタグを富士通研究所が開発した。
富士通研究所は12月3日、身に着けるIDカードや金属部品など、電波の制限を受けていた素材に装着して利用できる小型・薄型のRFIDタグを開発したと発表した。長距離での読み取りが可能なUHF帯の電波を利用する方式で、長さ30ミリ・厚さ0.5ミリと世界最小のRFIDタグを実現できるという。
金属や人体は電波を飛ばしにくくする性質があるため、タグと取り付け対象との間にスペーサーを入れて一定の厚さを確保したり、タグの長さを長くする必要があり、小型・薄型化が困難だった。
今回、RFIDタグをゴムやプラスチックなどの薄い樹脂に巻き付け、両端を重ねたループ状にする新たな構造で電波を放射する技術を開発。タグを貼り付けた金属や、装着した人体をアンテナの一部として機能させ、数メートルなど長距離の通信を可能にした。
機械部品の管理や、身に着けたIDカードによる入退室管理などでの利用を想定。2015年度の量産化を目指す。
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