ヘッドフォン型のHMD「Avegant Glyph」、499ドルで予約受付開始
一見「Beats Pro」のようなヘッドフォンだが、ヘッドバンド部分を目の上に装着すると、タブレットやゲーム端末の画面をそのまま表示できるHMD「Avegant Glyph」が499ドルで登場。今秋には出荷が始まる見込みだ。
米新興企業Avegantは1月6日からラスベガスで開催中の「2015 International CES」において、ヘッドフォン型のヘッドマウントディスプレイ(HMD)「Avegant Glyph」のプロトタイプを展示している。同社は現在自社サイトでこのプロトタイプの予約を受け付けており、今秋に出荷の予定だ。価格は499ドル(約6万円)で日本からも予約できる(送料は100ドル)。
ステレオヘッドフォンとしても使え、ヘッドバンドに当たる部分に覗き穴のような視覚パーツが2つ設置されている。HDMI、Micro USB、Bluetoothでスマートフォンやゲーム端末などと接続し、それらの画面を表示できる。片目の解像度はWXGA(1280×720)で、リフレッシュレートは120Hz。
ヘッドフォンとして装着(オーディオモード)し、ヘッドバンド部分を目の前に下ろせば(ビデオモード)そのままHMDとして使える。
映像は微小な鏡で構成されるマイクロミラーにLEDで照射する仕組みで、目に優しく、近視でも焦点距離を調整することでメガネを装着しなくても利用できるという(今のところ乱視には対応しない)。
重さは約454グラムなので、米Apple傘下のBeatsの人気ヘッドフォン「Pro」(400グラム)よりやや重い程度だ。ビデオモードでは鼻に少し圧がかかるが、メガネと同じ程度だとAvegantは説明している。
充電はMicro USB経由で行う。バッテリー持続時間は、ビデオモードでは1回の充電で3時間、オーディオモードでは48時間。
今のところOculus RiftのようなAR(仮想現実)機能はないようだが、公式YouTubeのプロモーションビデオ(記事末に転載)ではビデオモードのまま運転するシーンがあるので、将来的にはARでのナビゲーション機能が利用できるようになるのかもしれない。
同社は昨年、米Intelの投資部門Intel Capitalと韓国NHN Investmentがリードする増資で937万ドルを獲得した。人気ラッパーのスヌープ・ドッグも出資している。
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