Opera創業者、パワーユーザー向けブラウザ「Vivaldi」発表
Operaの名物CEOだったヨン・フォン・テッツナー氏が、Operaブラウザが「かつてわれわれが愛したOperaではなくなった」として、シンプルながら高機能、高速なWebブラウザを目指す「Vivaldi」のテクニカルプレビュー版を公開した。日本語化もされている。
ノルウェーOperaの創業者で元CEOのヨン・フォン・テッツナー氏が、新たなWebブラウザ「Vivaldi」でWebブラウザ市場に戻ってきた。
同氏が率いるノルウェーVivaldi.comは1月27日(現地時間)、VivaldiのWindows、Mac、Linux向けテクニカルプレビュー版を公式サイトで公開した。日本語化もされている。
テッツナー氏は1995年にOperaを創業し、2010年までCEOを務めた。2005年の「Opera 8」リリースの際には、「4日で100万ダウンロードを達成したら大西洋を泳いで横断する」と宣言してチャレンジ(未達)し、話題を呼んだ。取締役会および幹部との間で経営に関する意見の相違があるとして2011年に同社を退いた後も、Operaコミュニティーに留まっていた。
同氏は約1年前、Operaがコミュニティーサービス「My Opera」を閉鎖することを受け、代替サービスVivaldi.netを開設した(現在も稼働中)。今回同名のWebブラウザを公開したのは、「かつてわれわれが愛したOperaはその方向性を変え、残念なことにもうOperaコミュニティーが愛するWebブラウザではなくなったため、われわれ自身のためのWebブラウザを開発することを決意したから」という。
Vivaldiが目指すのは、高速だが機能が豊富で柔軟性があり、ユーザーを第一に考える、“あなたのための”Webブラウザだとしている。
Operaの特徴である「Speed Dial」やタブのスタッキング機能などを踏襲した上で、キーボードショートカット、Webページのスクリーンショットを1クリックで取ってメモを付けて保存する機能などが盛り込まれている。開いているタブの色が開いているページで多く使われている色になるちょっとした機能も、多数のタブを開くユーザーにとっては意外と便利そうだ。
テクニカルプレビューはまだ高速とはいえないが、「宇宙一高速なWebブラウザ」を目指して改良し、メールや拡張機能、同期機能などを追加していくという。
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