ベネッセの顧客情報23人分、紙に書き写して持ち出した疑い トランスコスモス元契約社員、コールセンターから
ベネッセのコールセンター業務を委託しているトランスコスモスの元契約社員が、ベネッセの顧客情報23人分を不正に取得し、紙に書き写して外部に持ち出していた可能性。
ベネッセコーポレーションは3月17日、コールセンター業務を委託しているトランスコスモスの元契約社員が、ベネッセの顧客情報23人分を不正に取得し、紙に書き写して外部に持ち出していた可能性があると発表した。
昨年3月ごろから8月ごろにかけ、コールセンターで電話オペレーターを担当していたトランスコスモスの元契約社員が、ベネッセが業務委託の際に閲覧を許可した顧客23人分の苗字と電話番号(一部の顧客は氏名、住所、生年月日、所属先も含まれる)を、コールセンター施設内から持ち出した可能性があるという。
トランスコスモスによると、元契約社員は別件で逮捕されており、警察が捜査を進める中でスマートフォンから顧客情報と思われる記録を発見。警察から連絡を受けたトランスコスモスがデータ閲覧ログを確認したところ、持ち出されたベネッセの顧客情報の一部を業務の際に閲覧していたことが分かったという。
元契約社員は、23人分の顧客情報を紙に書き写して持ち出し、自身のスマートフォンに登録していたという。スマートフォンと情報を書き写した紙は警察が押収しており、情報が第三者に渡った事実はないという。
対象の顧客にはベネッセからお詫びと説明を行っている。顧客から2次被害の申し出は受けていないという。
ベネッセは委託先の監査・監督体制の強化など対策を実施し、情報管理体制の強化も続けるとしている。トランスコスモスは、個人情報を扱う場合の管理レベルの強化や、全社員を対象とした個人情報保護教育の強化など対策を講じるとしている。
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