「Google Glassは死んでいない」とシュミット会長──Wall Street Journal報道
Googleのエリック・シュミット会長が、メガネ型ウェアラブルプロジェクト「Glass」のGoogle Xからの卒業がプロジェクト全体の終了のように報じられているのは誤りで、自動運転カーと同様の長期的プロジェクトとして現在も一般向け提供を目指しているとWall Street Journalに語った。
Google GlassのExplorerプログラムは終了したが、このプロジェクトを完全に終わらせたわけではない──。米Wall Street Journalは3月23日(現地時間)、米Googleのエリック・シュミット会長がこう語ったと報じた。
Google GlassはGoogleが2012年4月にGoogle Xのプロジェクトとして立ち上げたメガネ型ウェアラブル端末。Glass Explorerプログラムの下、米国や英国でプロトタイプを販売していたが、プライバシー問題などで物議を醸していた。
Googleは今年1月、企業向けのGlassアプリ開発プログラム「Glass at Work」は継続するがExplorerプロジェクトは終了し、プロジェクトをGoogle Xから“卒業”させると発表した。現在Glassプロジェクトは、同社傘下のNest Labsのトニー・ファデルCEOが統括している。
シュミット氏は、Glassは「大規模でGoogleにとって抜本的なプラットフォーム」であり、プロジェクトをファデル氏に任せたのは「Glassをユーザー向けにするため」と説明した。
「Explorerプログラムを終了したことでメディアはわれわれがプロジェクト全体をキャンセルしたように報じたが、それは真実ではない」とし、Glassは同社の自動運転カープロジェクトと同様の長期的なプロジェクトであると説明した。
Googleは2010年10月に自動運転カーのプロジェクトを発表し、現在もプロトタイプを開発中だ。年内にも北カリフォルニア州の公道でプロトタイプを走行させたいとしている。
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