「境界のないセカイ」問題、マンガボックス編集長がコメント
「境界のないセカイ」がアプリ「マンガボックス」での連載が打ち切られ、講談社からの単行本発売が中止になったことについて、マンガボックスが樹林編集長名でコメントを発表した。
幾夜大黒堂さんの漫画作品「境界のないセカイ」が漫画アプリ「マンガボックス」(運営:ディー・エヌ・エー)での連載が打ち切られ、講談社からの単行本発売が中止になったことについて、マンガボックスは3月25日、樹林伸編集長名で連載中止を知らせるコメントを発表した。
告知は最終話となった15話の末尾に掲載。「この度、本アプリ掲載作品『境界のないセカイ』を連載中止させていただくことになりました。本作品を楽しみに読んでいただいていた読者の皆様には大変申し訳ありません」と謝罪した上で、「幾夜先生には、連載の中止をご理解いただき、大変感謝しております。また、今後、マンガボックスでの新作連載を目指していただけるともおっしゃってくださり、編集部としてはそれがなによりありがたい言葉でした」と報告。「幾夜先生の次回作および今後のマンガボックスにご期待ください」と結んでいる。連載終了をめぐる問題には触れていない。
樹林さんは24日に、Twitterで「大幅に内容をカット」されたものの、コメントを出すことを予告していた。
同作品は男女が性別を変えられる未来を描いており、作者の幾夜さんがマンガボックスの担当編集から聞いた話として、講談社側が「作品中の男女の役割の描き方について、性的マイノリティの個人・団体からのクレームを回避したい」との意図があったと説明。これに対し、LGBT団体「レインボー・アクション」は「作品の描写に問題はない」という声明を発表していた。
関連記事
- 「境界のないセカイ」発売中止にLGBT団体がコメント「作品の描写に問題はない」
男女が性別を変えられる未来を描いた漫画作品「境界のないセカイ」の単行本発売中止に関連し、LGBT団体のレインボー・アクションが、「作品の描写に問題はない」とコメントを発表した。 - 漫画「境界のないセカイ」単行本化が白紙に 連載打ち切り 性役割に関する「表現上の問題」で
「マンガボックス」で連載中の漫画「境界のないセカイ」の単行本化が白紙となり、連載も打ち切りに。講談社が「表現上の問題がある」と単行本の発売中止を決定したため。作者は続きを書かせてくれる版元を募集している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.