ソニーのHMD「HMZ」シリーズ生産終了 技術は「Project Morpheus」などに転用
ソニーは、没入感ある映画視聴やゲーム体験を楽しめる3Dヘッドマウントディスプレイ「HMZ」シリーズの生産を終了した。培った要素技術は「Project Morpheus」などに転用する。
ソニーはこのほど、没入感ある映画視聴やゲーム体験を楽しめる3Dヘッドマウントディスプレイ(HMD)「HMZ」シリーズの生産を終了したと発表した。同シリーズの新製品開発は見合わせるが、培った技術は「プレイステーション 4」(PS4)に接続できるHMD「Project Morpheus」などに転用する。
HMZシリーズは、初代「HMZ-T1」を2011年11月に発売。注文が殺到して生産が追いつかないほどの反響があった。2代目「HMZ-T2」は12年10月、3代目「HMZ-T3/T3W」は13年11月発売と約1年ごとに新機種を発売していたが、14年は新機種を出していなかった。
生産終了の理由を同社広報・CSR部は「HMZシリーズは大画面に没入感を持たせる商品としてスタートしたが、4Kテレビなど大画面ディスプレイが普及し、『Project Morpheus』『SmartEyeglass』など社内でほかにもHMD事業を展開する中、この商品形態は一巡したと判断し、開発を見合わせる形になった」と説明する。
HMZシリーズで培った要素技術や周辺技術はProject MorpheusやSmart Eyeglas、医療用HMDなどに生かしていくという。
ソニーはHMZシリーズや「ウォークマン」などを担当する「ビデオ&サウンド事業」を今年10月1日をめどに分社化する計画。同事業は「安定収益領域」と位置付け、着実な利益とキャッシュフロー創出を重視した経営を進める方針だ。
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