ヤフーは5月1日、2015年3月期(2014年度)決算(IFRS)を発表した。売上高は前期比4.9%増の4284億円、営業益は0.4%増の1972億円、純利益は3.3%増の1339億円と、18期連続の増収増益となった。
特に広告関連事業が好調で、売上高は7.4%増の2498億円。マッチング精度の向上などで「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク」が伸び、売上高は約1.7倍に成長した。検索連動型広告を中心に拡大したスマートフォン経由の売り上げは、46.0%増の248億円となった。
EC/会員向けサービスを提供するコンシューマ事業の売上高は2.7%減の1020億円。EC関連事業は「Yahoo!ショッピング」「ヤフオク!」の月額ストア出店料の無料化の影響で売上高自体は減少したが、全体の流通総額は前年比7.6%増の約1兆2000億円に拡大した。「Yahoo!ショッピング」の開設ストア数は前年同月比3.6倍の28万店、取扱商品数は68%増の約1億6000万点という。オークション取扱高は過去最高を記録した。
今期は、広告、EC、決済・金融の3つを事業の柱とし、ビッグデータも活用した持続的な成長を目指す。特に「Yahoo!プレミアムDSP」「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク」の売上高は2けた以上の増収を見込む。現在、全体のアクセスの6割がスマートフォン経由となっている流れも受け、アプリシフトも進めていく。
1月にワイジェイカードを買収し、クレジットカード事業に本格的に参入。4月に立ち上げた「Yahoo!JAPANカード」は、ポイント機能などを充実させ、広告やECとの連携を強めていく。
同社は今期の業績予想を開示していないが、市況に左右されるFX事業関連収益を除いた連結売上高・営業利益は前期を上回ると見込んでいる。
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