米Appleは6月8日(現地時間)、モバイル端末向けOSの新バージョン「iOS 9」を発表した。米国で開いた開発者会議「Worldwide Developers Conference」(WWDC)の基調講演で披露した。一般リリースは今秋を予定している。
音声認識エージェント「Siri」が新ユーザーインタフェースを備え、応答速度と精度が40%向上しているという。また「プロアクティブ・アシスタンス」(Proactive assistance)と呼ぶパーソナルアシスタント機能を搭載し、ユーザーの予定に合わせてプッシュ通知をするなどの機能を備える。ユーザーのプライバシーには十分配慮しているという。
モバイル決済「Apple Pay」は米国に続き英国でサービスを開始する。従来のアプリ「Passbook」は「Wallet」(財布)に名前を変更する。
「メモ」(Notes)アプリは手書き機能などを統合。Safariなどから写真を追加して保存でき、iCloud経由で同期される。
新アプリ「News」も発表。ユーザーの関心に応じたニュース記事を配信するという。New York Timesなど多くのメディアが参加を予定している。
iPadでは、2つのアプリを同時に表示して使えるマルチタスク機能が加わる。動画を小窓に表示したまま別の作業をするといったことが可能になるという。
バッテリー駆動時間が改善され、平均的な使い方ならバッテリー駆動時間が1時間のびるという。Apple IDには2要素認証が追加され、セキュリティが強化される。
開発言語「Swift」はオープンソース化を発表した。Mac OS X、iOS、linuxに対応する。
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