任天堂「メトロイド」新作が炎上 開発中止求める海外署名に1万2000人
任天堂が発表した「メトロイド」シリーズ最新作に失望した世界のファンが予告動画に多数の低評価をつける事態となり、開発中止を求める署名運動も始まっている。
任天堂が発表した「メトロイド」シリーズ最新作の予告動画に4万件以上の低評価がつく異例の事態になっている。ニンテンドー3DSに合わせたゲーム内容に従来のコアなファンが失望しているようで、「任天堂に開発を中止してもらおう」と呼び掛けるネット署名には世界から2日で約1万2000人が集まっている。
新作は「METROID PRIME: FEDERATION FORCE」(米国版タイトル)。米ゲーム見本市「E3」に合わせて17日午前1時(日本時間)からのWeb動画で披露した。一人称視点のシューティングゲーム(FPS)「メトロイドプライム」シリーズの新作で、プレイヤーは銀河連邦軍の一員としてロボットを操ってさまざまなミッションを攻略し、合間にはボールを撃ち合うサッカーのようなゲームも楽しめる──という内容だ。
メトロイドは第1作が1986年にファミコンディスクシステム向けに発売されたアクションゲームの人気シリーズ。ダークな雰囲気もあり、コアゲーマーから愛されてきた
一方、最新作はデフォルメ気味のロボットがプレーヤーキャラクターとなり、サッカー的なゲームも楽しめるなど、従来のシリーズとは違った印象。こうした内容は日本のユーザーには比較的なじみやすいものだが、本格的な新作を待っていた世界のコアゲーマーにとっては失望感が大きかったようだ。
YouTubeで公開されている同タイトルのトレーラー動画には、好評価のほぼ10倍となる約4万4000の低評価が付き、コメント欄も大荒れする“炎上”状態になっている。一方、「任天堂はこれまでもこうしたスピンオフ作品を作っているよ」と擁護する声も多い。
署名サイト「Change.org」で始まった、同タイトルの開発中止を求める署名運動は、米カリフォルニア在住者が発起人になっている。据え置き機のWii Uで高い技術による新作が出ると期待していたのに、登場したのはメトロイドの要素が全くない作品だった──として「愛するメトロイドシリーズの名をこの作品に冠するという暴虐をやめさせ、任天堂に開発を中止してもらえるよう、力を貸してほしい」と呼び掛けている。
関連記事
- 「シェンムー3」開発決定 目標200万ドルを8時間半で達成
「シェンムー3」の開発資金を募るKickstarterのプロジェクト開始から約8時間半で目標の200万ドルを達成。開発が決定した。 - 「ファイナルファンタジーVII」フルリメイク版がPS4で発売へ
「ファイナルファンタジー VII」のフルリメイク版がPS4向けに発売へ。 - 任天堂が発表したことまとめ──「Mario Maker」や帰ってきた「Star Fox」など
Microsoft、ソニー・コンピュータエンタテインメントに続き、任天堂も「E3 2015」でイベントを開催し、スーパーマリオでオリジナルステージを作れる「Mario Maker」やWii U向けにゼロから開発したという「Star Fox 零」などを発表した。 - 任天堂、スマートデバイス向けに来年度末までに5タイトル計画 “廃課金”モデル否定
任天堂はスマートデバイス向けゲームを17年3月末までに5タイトル程度投入する計画。「やる以上はここで成果を出さねば意味がない」と確実なヒットを狙う。 - 任天堂の今期、営業益は2倍見込む 2Dマリオ新作やスマートデバイス向けゲームアプリ投入
任天堂の今期営業益は約2倍の500億円になる見通し。2Dマリオの新作発売や、DeNAとの提携によるゲームアプリ投入などを計画している。 - 任天堂ゲームの世界がUSJに登場? Universalと合意
任天堂と、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」を傘下に持つUniversal Parks & Resortsが任天堂ゲームの世界をテーマパークに導入することで合意。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.