ドワンゴ主催の新棋戦は「叡王戦」に 優勝者がコンピュータと対局する新生電王戦 羽生名人は出場せず
ドワンゴ主催の新棋戦の名称が「叡王戦」に決定した。優勝者は来年3月にコンピュータソフトと対局する。羽生善治名人、渡辺明棋王は出場しない。
ドワンゴと日本将棋連盟は6月18日、ドワンゴ主催の新棋戦の名称を「叡王戦」(えいおうせん)と発表した。これまで団体戦で行ってきた「将棋電王戦」の発展形として、同棋戦の優勝者がコンピュータソフトと対局することになる。羽生善治名人、渡辺明棋王は出場しない。
団体戦形式で行ってきた「将棋電王戦」を終了し、新棋戦を軸とした新たな形式でプロ棋士とコンピュータソフトの対局機会を作る。新生「第1期電王戦」は来年春、新棋戦の優勝者とコンピュータソフト同士の棋戦「電王トーナメント」の優勝ソフトが2日間制の2番勝負で実施する。
棋戦名はニコニコユーザーから募り、Web投票で決定。応募総数3422件の中から「覇王戦」「賢王戦」「棋神戦」「一刀座戦」などを抑えて「叡王戦」が選ばれた。命名者は「これに勝ったものは電王と戦うのだから、人間の王と意味にしたい。ならば、人間しか持たない、知恵や叡智を競う将棋の頂点に相応しい称号を考えた」と込めた思いをコメントしている。
新棋戦は全プロ棋士を対象としたエントリー制をとっており、現役プロ棋士159人中154人が出場することも発表された。タイトルホルダーとしてはすでに発表された糸谷哲郎竜王に加え、郷田真隆王将が参戦。羽生善治名人と渡辺明棋王は出場しない。
予選は段位別で、初日の6月20日は、九段トーナメント1回戦が行われる。森内俊之九段 VS. 対森下卓九段、加藤一二三九段 VS. 南芳一九段の2局と、勝者同士の対局がニコニコ生放送で中継される。
6〜9月に段位別予選、10〜11月に本戦、12月に決勝3番勝負を行う予定。決勝まで50〜60局をニコニコ生放送でライブ配信する。
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