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東京五輪エンブレムの原案公開 直線的なデザイン、ベルギー劇場のロゴとは「全く別物」(2/3 ページ)
東京五輪のエンブレム問題で、組織委がエンブレムの独自性を説明し、原案デザインを公表した。原案はベルギーの劇場のロゴとは異なるイメージで、「オリジナルだと確信している」という。
佐野さん案の決め手は「展開案」
佐野さんの原案は、Tの“ヒゲ”の部分を示す三角形と、Tの真ん中の棒を表す四角形、日の丸のような円を組み合わせたもの。円を真ん中に置いた最終案とは違い、直線的な印象で、パーツの配置も異なっている。「原案はTを強調したデザインで、リエージュ劇場のロゴにある、右下のヒゲのようなパーツはない。原案はリエージュ劇場のロゴとは全く別物だ」と、武藤事務総長は話す。
前回の東京五輪のシンボルマークも想起させ、日本らしさや力強さを備えている点が評価されたほか、エンブレムの要素を活用して数字やアルファベットを表現したり、Tシャツや会場装飾に展開する――など充実した展開案を示していた点が決め手となり、佐野さんの案が選ばれたという。
原案を修正 「少し似たのは全く偶然」
その後、世界に似た商標がないか調査した結果、原案と同様、四角と円と三角で構成された別の商標が見つかった。デザインがそっくりだったわけではないが、「五輪のエンブレムはあらゆる商品に使われ、あらゆる国のあらゆるスポンサーの活動に耐えなくてはならない」(槙英俊マーケティング局長)ため、小さなリスクも回避すべく、修正を決めたという。
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