宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、金星探査機「あかつき」(PLANET-C)が8月30日午前2時頃に、周回軌道上で最も太陽に近づく「太陽近日点」を通過したと発表した。
2010年の打ち上げ以降、太陽近日点の通過は9回目。劣化が進んだ機体や機器が太陽に近づくことによる温度上昇に耐えられるかどうかがポイントで、熱環境は「厳しい状態がしばらく続く」としている。搭載機器の状態も引き続き慎重に確認する。
金星軌道への再投入は12月6日の予定。
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