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アニメもニュースもスマホで“実況”――TOKYO MX「エムキャス」がリアルタイム配信にこだわる理由テレビとネットのいま(2/3 ページ)

東京ローカルのテレビ局「TOKYO MX」の番組が同時視聴できるスマホアプリ「エムキャス」が7月にリリースされた。オンデマンドではなくリアルタイム配信にこだわる理由は――ローカル局ならではのネット戦略に迫る。

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 「すごい! 待ってた!」「地方のアニメファンに救いの手?」――いち早く反応したのはアニメファン。TOKYO MXはアニメ放映数が多いことで知られ、他地域のファンからは「あのMXが」という喜びの声が。茅根さんは「これまでも『MXうらやましい』『東京に住みたい』などの声はいただいていましたが、予想以上の反響で……」と当日を振り返る。「洲崎西 THE ANIMATION」「てーきゅう 5期」「怪盗ジョーカー」などを配信し、ハッシュタグ実況などテレビ放送と同時に盛り上がりを見せているという。

 とはいえ、「『全部見られるんじゃないの!?』とお叱りの声も多かった」(茅根さん)という言葉通り、新作アニメは権利関係の許諾準備が間に合わないものも多く、数作品にとどまっている。他の地方局で放送予定がある作品は、GPSデータに基づき、該当地域のユーザーの視聴を不可にするなどの配慮をしながら、作品数の拡充を進めていく。

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配信中の番組(9月10日時点)

 新作アニメだけでなく「ニセコイ」「シュタインズ・ゲート」など過去の作品の配信も想定以上に好評だという。「新作でなければ意味がないのでは? という先入観があったが、アニメ自体の放送が少ない地域の人にとっては新鮮な出会いになる、という当たり前のことに気付かされた」(茅根さん)とし、再放送の生配信の強化も検討していきたいという。

 「絵がきれい」「見たいアニメがない」など予想していた反応に加え、印象的だったのはCM中に表示されるマスク画像の猫への「かわいい」という声だったという。「猫が変わってる! と話題になったり……みなさん細かいところまでよく見ていますね」(服部さん)と、ネットユーザーならではの反応が新鮮だったと笑う。

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マスク画像の猫に癒やされる

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