米航空宇宙局(NASA)は10月8日、冥王星を包む薄い大気を探査機「ニューホライズンズ」がとらえたカラー写真を公開した。もやのような大気はうっすらと青く、NASAは「ニューホライズンズが冥王星の青空を見つけた」と報告している。
冥王星には地球のような濃い大気はないが、窒素やメタンなどが薄く覆っていると考えられていた。ニューホライズンズの観測から、冥王星は厚さ130キロ程度のもやのような大気に覆われていることが分かった。
地球の青空は、大気中の微粒子が太陽光に含まれる青の波長の光を散乱させることで生じている。冥王星の“青空”は、冥王星を覆う薄い大気に含まれる微粒子の大きさや組成をつかむ手がかりになるという。微粒子は窒素とメタンが紫外線をきっかけとした化学反応で生成されていると考えられている。
ニューホライズンズの主任研究員アラン・スターン氏は「誰がカイパーベルトに青い空が見つかると思っていただろう?」と驚きを表している。
また冥王星の表面に水の氷で覆われた部分が見つかったことも明らかにした。
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