「Microsoft Outlook」アプリに「Sunrise」のカレンダー機能追加などの更新
MicrosoftがiOS版メールアプリ「Microsoft Outlook」をアップデートし、カレンダーアプリ「Sunrise」の多数の機能を統合した。Android版にも11月初旬に追加の予定だ。
米Microsoftは10月28日(現地時間)、iOSおよびAndroid版のメールアプリ「Microsoft Outlook」の新機能について説明した。iOS版は同日リリースのバージョン2.0.0で、Android版は11月初旬のアップデートでこれらの機能が利用できるようになる。
多くの新機能は、同社が2月に買収した米カレンダーアプリメーカーSunriseのカレンダー機能を統合したものだ。
Microsoftは独立したカレンダーアプリとしてSunriseのiOSおよびAnroidアプリを公開しているが、Sunriseのすべての機能のOutlookへの統合が完了したら、Sunriseの提供を終了する計画という。
Outlookの新機能の1つは、日程を含むメッセージがある場合、メッセージ一覧でそのメッセージにカレンダーのアイコンと「RSVP」ボタンが表示されるというもの。RSVPは仏語「Respondez, s'il vous plait」(返信してください、という意味)の略で、このボタンをタップするとメッセージを開かずに直接返信画面になるので一手間省略できる(下左図)。
画面下に並ぶメニューのカレンダーアイコンをタップして開く画面には、カレンダーと予定の一覧が表示される。カレンダーは当日以前はグレーで表示されるなど、細かいが便利なデザインになっている(下右図)。
この他、デザインもそれぞれのプラットフォームに合わせて変更され、iOS版はApple Watchのネイティブアプリになった。
Microsoftによると、Microsoft OutlookのMAU(月間アクティブユーザー)数は約3000万人。その約2割は複数のアカウントを使っているという。
Microsoft Outlookは、Microsoftが昨年12月に買収した米Acompliをベースに1月に公開したメールアプリ。同社はメールアプリを「人々の生活全般にわたるコミュニケーションチャンネル」と位置付け、今後も改善していくとしている。
関連記事
- Microsoft、Outlook連係メッセージングアプリ「Send」、まずはiOS版を北米で公開
Microsoftがモバイルメッセージングアプリ「Send」をまずは北米でiOS向けにリリースした。Outlookアカウントがあれば、相手がアプリを持っていなくてもメッセージをやりとりできる。 - Microsoft傘下のSunrise、iOS/Android向け“予定入力キーボード”「Meet」発表
例えばミーティングの日程を決めるメールを入力中、「Meet」キーボードに切り替えるとSunriseのカレンダーが表示され、数タップでメール中に日程を示す一意のURLを入力できる。 - Microsoft、iOS/AndroidカレンダーアプリのSunriseを買収
ソフトウェアとサービスのマルチプラットフォーム化を推進するMicrosoftが、iOS、Mac、Android向けの無料カレンダーアプリを手掛けるSunriseを買収した。1月に公開した「Microsoft Outlook」アプリ同様に、iOSとAndroidでMicrosoftのカレンダーサービスを使うためのアプリが公開されそうだ。 - iOSおよびAndroid版「Microsoft Outlook」アプリ登場 GmailとiCloudもサポート
Microsoftが、GmailやiCloudも使え、カレンダー機能もあるモバイルアプリ「Microsoft Outlook」をAnroidとiOS向けに公開した。日本語化もされている。昨年末に買収したAcompliをベースにしており、柔軟なUIのカスタマイズやクラウドストレージとの連係が可能だ。 - Microsoft、iOS/Android向けメールアプリのAcompliを買収
MicrosoftがiOSおよびAndroid向けメールアプリのAcompliを買収した。アプリの提供は継続しつつ、OutlookおよびOffice 365へのAcompliの機能統合を進める。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.