このほど東京メトロは、戦前に営業し現在は閉鎖されている新橋駅の「幻のホーム」を活用するアイデアを募集すると発表した。銀座線全駅をリニューアルする「東京メトロ銀座線・駅デザインコンペ」の一環だという。
対象となる「幻のホーム」は、1939年1月から数カ月だけ営業していた新橋駅の施設。開業当初の東京メトロ銀座線は、浅草〜新橋間を建設した「東京地下鉄道」と渋谷〜新橋間を建設した「東京高速鉄道」が運営したが、両事業者の間で直通運転の協議がうまくいかず、それぞれ異なる新橋駅が並列していた。
当時の内務省の仲裁もあり、1939年9月に直通運転が決定。東京地下鉄道の駅を残し、東京高速鉄道の駅は「幻のホーム」として閉鎖された。現在はイベントを除き、立ち入りは禁止されている。
同社では2017年の銀座線開業90周年を見据え、2012年から全駅をリニューアルするデザインコンペを開始した。その第4弾として、新橋駅自体の「駅デザイン部門」に加え「幻のホーム活用アイデア部門」を用意。沿線のユーザーをはじめ、広くアイデアを募集するという。
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