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現代の浦島物語?――JR西日本、“カメ救助装置”で事故と遅延を防止
線路にカメが挟まり、列車が遅延するトラブルを防ぐため、JR西日本が須磨海浜水族園と共同でカメを安全に逃がす防止策を発表した。
JR西日本と須磨海浜水族園は11月24日、線路にカメが挟まる事故を防止する技術を発表した。今年4月に取り組みをスタートし、最も事故が発生していた五位堂駅付近(和歌山線)での事故件数をゼロに抑えたという。
JR西日本では、毎年夏になると、線路のポイント(分岐器)にカメが挟まり、列車が停止・遅延する事故が多発していた。事故が起こるのは、カメの活動期とされる5月から9月。共同調査によって、(1)陸上を歩くカメが踏切を渡る、(2)2本のレールの間に落ち、レールに沿って歩く、(3)ポイントにたどりつき、可動部の隙間に入り込む、(4)ポイントが切り替わり挟まってしまう、(5)信号が変わらず、列車が止まる――と、事故の要因と全容を突き止めた。
防止策として、ポイントにたどり着く前にU字溝を埋め、カメを落下させることで安全に逃がす方法を考案。今年4月に導入したところ、8月までに10匹のカメを救出したという。
同園では「列車の遅れを防ぐとともに、カメの事故死を減らす技術を誕生させることができ、なんとなくさわやかな気持ちになった」とコメントしている。
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