ニュース
超小型衛星50機で地球を撮影 衛星データのビジネス活用目指す「AxelGlobe」始動
地球を取り巻くように超小型衛星を打ち上げ、撮影した画像データを活用する「AxelGlobe」の構想を、アクセルスペースが発表した。
東京大学発のベンチャー企業「アクセルスペース」は12月10日、地球観測画像データを分析するプラットフォーム「AxelGlobe」の構想を発表した。50機もの超小型衛星を打ち上げ、地球上を毎日撮影し、画像のビッグデータを農業やインフラ整備に活用する展望だ。
2022年までに超小型衛星「GRUS」50機を地球を取り巻くように打ち上げる計画。1日1回、全陸地の約半分を撮影し、人間が経済活動を行う領域をほぼカバーする。地上分解能2.5メートルの高性能光学望遠鏡を搭載し、車も判別できるという。
第1弾として2017年に3機を打ち上げ、一部地域の観測を開始する。農作物の収穫高などの算出、違法伐採の早期発見、長距離パイプラインや外洋に浮かぶプラントなど大規模インフラのモニタリング――などの用途を想定する。
同社は11月に19億円の資金調達を完了し、スカパーJSAT、三井物産、ウェザーニューズと業務提携に関する覚書を締結した。将来的には他事業者にもAPIを公開し、自社の衛星画像に限らず、航空写真や気象情報とも組み合わせ、幅広いジャンルで活用を目指すという。
動画が取得できませんでした
関連記事
- 民間企業「アクセルスペース」の人工衛星が、ものすごく安い理由
2013年11月。大学発のベンチャー企業「アクセルスペース」が、民間企業としては世界初となる商用の小型衛星を打ち上げた。大型の人工衛星に比べて、価格はかなり「安い」というが、なぜそんなモノをつくることができたのか。同社の中村友哉CEOに話を聞いた。 - ウェザーニューズ、超小型衛星打ち上げ目指す 観測サポーター募る
超小型衛星を2010年に打ち上げ、温室効果ガスや北極海の氷などを観測するプロジェクトをウェザーニューズが始める。一般家庭などにも“サポーター”として地上機器の設置に協力してもらう。 - Facebook、アフリカへのネット環境提供で仏人工衛星企業と提携
Facebookが、“残りの43億人”にインターネット環境を提供するプロジェクト「Internet.org」の一環として、仏通信衛星運営企業のEutelsatと提携し、2016年中に人工衛星を打ち上げてアフリカ地域にインターネット網を構築する計画を発表した。 - 毎日の地球の写真が楽しめるサイト、NASAが公開
ラグランジュポイントから撮影された地球の写真が日々更新されるサイトをNASAが公開した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.