ニュース
五輪組織委、旧エンブレム応募者100人のメアド流出 BCCを誤ってTOに
東京五輪の組織委が送信したメールで、旧エンブレムに応募していたデザイナー100人のメアドが流出。BCCにすべき宛先を誤ってTOで送信していた。
2020年東京五輪・パラリンピックの組織委員会が、白紙撤回された旧エンブレムの選考に応募したデザイナー100人のメールアドレスを流出させていたことが分かった。12月21日午前に応募者に一斉送信したメールで、担当者が誤って全員に「TO」で送信したため、全員分のアドレスが分かるようになっていた。組織委は「誠に申し訳ない」と謝罪している。
旧エンブレムは、指定のデザイン賞を複数回受賞している実績を条件として募集。104作品(海外4作品含む)の応募があり、アートディレクターの佐野研二郎氏の作品が選ばれた。応募者名は公表されていなかった。
メールは、応募者のうち日本人100人に送られたもので、旧エンブレム選考過程について外部有識者による調査結果などを報告する内容。BCCで送るべきところを担当者が誤ってTOで送ってしまったため、応募者がほかの応募者のメールアドレスが見られる状態になっていた。
組織委は同日午後、改めて受信者全員にメールを送信。「本来ならばBCCで送るべきところをTOにして、本人以外のアドレスが見える状態で送ってしまった」と説明し、謝罪した。また、前のメールを削除するなど「他の方のメールアドレスが今後利用されないよう取り計らいいただきたい」と求めた。
旧エンブレムの選考をめぐっては、事前に参加を要請していた、佐野氏を含む8人のデザイナーの作品について、1次審査に通過させるよう不正な投票があったことが、外部有識者による調査で判明したばかり。
関連記事
- 米グラフィックデザイン団体、五輪エンブレム公募に苦言 デザイナーの“ただ働き”と対価の低さ批判
グラフィックデザインの業界団体・AIGAが、東京五輪の公式エンブレムの公募について「多くのデザイナーに“ただ働き”を強いている」と批判する公開書簡を発表した。 - 東京五輪エンブレム使用中止 佐野氏が取り下げ申し出 「模倣ではないが、国民の支援がない中使い続けるのは困難」
佐野研二郎さんがデザインした東京五輪のエンブレムの使用中止が決定。他のデザインの模倣ではないとしながらも、「国民の支援がないエンブレムを使い続けることは困難」と判断。佐野さんから取り下げの申し出を受け、組織委と合意した。[update] - 「まったくの事実無根」 東京五輪エンブレムのデザイナーが会見、盗用疑惑を強く否定 書体など詳細も説明
「まったくの事実無根だ」――東京五輪のエンブレムを作成したデザイナーの佐野研二郎さんが記者会見を行い、デザインの盗用疑惑を改めて否定した。 - 「ももクロ」ライブ当選者934人分のメアド流出 BCCを誤ってTOに
キングレコードが「ももクロ」のライブ当選者934人に送ったメールで、担当者が誤ってBCCではなくTOにメールアドレスを入力し、当選者全員分のメールアドレス・氏名が流出した。 - 内閣府から「国政モニター」のメアド流出 BCCをTOに
内閣府は、国政モニターのメールアドレス122件分が流出したと発表した。誤ってTO欄にメールアドレスを入力して配信した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.