ブックオフコーポレーションは12月21日、書籍レビューサイトと電子書籍作成プラットフォームを運営するブクログを100%子会社化すると発表した。ブックオフ店舗・サイトでのレビューの活用などで相乗効果が見込めるとしている。
ブクログ親会社のGMOペパボから株式100%を1月18日付で取得する。取得額は非公開。
「ブクログ」は会員80万人超、レビュー投稿700万件以上と書籍レビューコミュニティーとしては国内最大級。電子書籍を個人が作成・販売できる「パブー」も運営している。
ブックオフは、同社が展開する中古書籍販売とブクログのサービスとの親和性が非常が高いとして、戦略的な連携で事業シナジーが見込めるとしている。
具体的には、ブクログのレビューをブックオフ店舗とECサイト「BOOKOFF Online」で活用したり、両サイト間の相互送客、実店舗と連動したO2O(Online to Offline)サービスなどを検討する。ブックオフ傘下の青山ブックセンターと流水書房の書店員によるプロのレビューも拡充できるとしている。
ブクログは2012年6月にpaperboy&co.(当時)がブクログ事業とパブー事業を分社化する形で設立。2014年12月期は売上高2928万円に対し361万円の最終赤字だった。GMOペパボはハンドメイドマーケット「minne」に経営資源を集中する。
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