LIXILは2月23日、汚物や水垢の付着を防ぐトイレ用の陶器「アクアセラミック」を開発したと発表した。「新品状態の輝きが100年続く」をうたう。
「傷汚れ」「細菌汚れ」を防ぐ従来の性能に加え、「汚物」「水垢」にも対応し、トイレの4つの汚れを防ぐ新素材。1997年から開発研究を続けてきたという。
少量の洗浄水で汚物をきれいに流せるよう、陶器の表面に水になじみやすい「超親水性」加工を施す。汚れの下に洗浄水が入り込み、浮かび上がる仕組みだ。表面に書いた油性インクの汚れも水滴を垂らすだけで洗浄できるという。
黒ずみやピンクカビの原因になる水垢への対応として、陶器の表面に、水酸基(OH-)が露出しない構造を採用。洗浄水に含まれるシリカ(SiO2)と水酸基の結合を防ぐことで、水垢の発生を抑える。
汚れを防ぐ特殊な物質を釉薬(ゆうやく)に一体化させる技術も開発した。別素材でのコーティングと異なり、陶器自体の強度を高める。同社の強度実験によると、100年以上摩耗しないことが確認できたという。
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焦げ付き防止のフライパンと似た原理で、汚れや指紋、消えないインクも簡単にふき取れるという。2008年上半期に量産開始予定。
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