Bloomberg紙などによると、米国では粉チーズに含まれる食用セルロースが問題になっている。食用セルロースは、木材を細かく砕いたパルプを、さらに分解して得られたものだ。2〜4%のセルロースは、粉チーズがくっつきあって塊になるのを防ぐために添加が認められているが、「100%」をうたった粉チーズ製品に1割近くものセルロースが増量剤として含まれる例が、次々と見つかったのだ。
2012年、Castle Cheeseの工場はFDA(米食品医薬品局)の捜索を受け、「100%パルメザンチーズ」の製品に大量のセルロースや安いチェダーチーズなどを混入していたことが発覚した。社長は罪を認めており、今月、最大で懲役1年と10万ドル(約1100万円)の罰金を受ける可能性がある。Bloombergは独自に調査し、最大で8.8%のセルロースを含む製品がスーパーのハウスブランドとして今でも流通していると報じている。
なお日本でも、セルロースはくっつき防止用の添加物として、粉チーズやシュレッドチーズに使われている。セルロース自体は野菜などに大量に含まれる食物繊維の一種なので、木材パルプから作られたものであっても、健康上の問題はないとされる。
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