Grouponで半額チケットを販売したおせち料理が期日に届かないなどトラブルが起きた問題で、グルーポン・ジャパンはこのほど、食材の偽装があったことを明らかにした。価格表示も不当だったおそれがあるいう。同社は「社会的、道義的責任を重く受け止め、業務管理体制を強化する」としている。
「キャビア」と表示していた食材が実際はランプフィッシュの卵だったり、カマンベールチーズが実際はクリームチーズだったり、焼き蛤が入っていると表示しながら入っていなかったりなど、8品について偽装があったことが分かった。
同社は食材表示の正確性について、おせちを製造・販売した外食文化研究所から書面で確約を取っていたというが、実際は偽装が行われていた。「弊社が、商品の製造者ではないこともあり、使用食材の仕入れ状況等を詳細に把握できず、事実確認に時間を要しました点、何卒ご理解いただければ幸いです」としている。
おせちの価格表示についても、通常価格が書かれた申込画像の送付を受けるなどし、サイト掲載時点では「店頭で販売実績があると判断していた」という。だが景品表示法に照らすと、通常価格での販売実績が不十分とされる可能性があることが判明したという(「二重価格」とは “Groupon系”サービスの注意点)。
同社は「商品の製造・販売者ではないが、販売に関与した者としての社会的、道義的責任を重く受け止めている」とコメント。今後はサイトでの表示をより正確・適切にするため、クーポン提供会社に対して、商品やサービスに関する情報の客観的な根拠の説明・提出を求めるなど、「より一層の業務管理体制の強化を図る」としている。
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