国内スマホゲーム市場、1兆円に迫る規模に メーカー寡占化進む
矢野経済研究所によると、14年度の国内スマホゲーム市場は前年度比6割増の8950億円。16年度は9450億円と、1兆円に迫る規模に拡大すると予測している。
矢野経済研究所が3月14日に発表した「スマホゲーム市場に関する調査結果2015」によると、2014年度の国内スマホゲーム市場(メーカー売上金額ベース)は前年度比59.8%増の8950億円に成長した。今後も成長が続き、15年度は9250億円、16年度には9450億円と、1兆円に迫る規模に拡大すると予測している。
14年度は「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ、2012年リリース)、「モンスターストライク」(モンスト、13年リリース)などの人気が継続して市場をけん引した。
15年度はパズドラやモンストの人気が徐々に下降する見通しだが、スクウェア・エニックスやカプコンなど家庭用ゲームメーカーがスマホゲームを積極展開していることや、16年に任天堂が参入を予定しているなど、既存ヒットアプリの人気減少をカバーできる環境は整っているとみる。
スマホゲーム黎明期は少ない資本で多くのリターンが得られる状況だったが、現在は家庭用ゲーム機向け開発と同等の技術力や資本力が求められるため、今後は小規模事業者の淘汰と、有力なコンテンツを有するゲームメーカーの寡占化が進むと推測。「弱者はより弱者に、強者はより強者に」という構図が鮮明となるとみている。
今後は、バーチャルリアリティ(以下、VR)を体感できるヘッドマウントディスプレイ(HMD)との連動や、アジア市場をはじめとした海外展開も進んでいくと予測。海外で成功したゲームとして、スクウェア・エニックスの中国向け「乖離性ミリオンアーサー」を挙げている。
調査は2015年10月〜16年2月に、国内主要スマートフォンゲームメーカーを対象に、直接面談、電話、メールによるヒアリングと文献調査を併用して行った。
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