Facebookメッセンジャー初のボットはKLMの旅客アシスタント
MicrosoftがSkypeボットを発表した同日、Facebookがメッセンジャーで稼働する初のボット型パーソナルアシスタントを発表した。KLMオランダ航空のボットが、フライト情報やチェックイン情報をメッセンジャー上で知らせる。
米Facebookは3月30日(現地時間)、KLMオランダ航空との提携により、Facebookメッセンジャー内で旅客をサポートするパーソナルアシスタントサービスを開始したと発表した。向こう数週間中に世界で利用できるようになるとしている。
KMLのユーザーは、メッセンジャー経由で航空券の購入、チェックインの確認、搭乗券の提示、フライト情報のチェックなどを行える。
上の画像を見ると、チェックインを知らせるボットのメッセージをタップすると搭乗券を開くように促され、メッセンジャー内から直接電子搭乗券を開けるようだ。
メッセージング製品担当副社長のデビッド・マーカス氏は自身のFacebookアカウントで、予約変更も含むサービスをメッセンジャーの1つのスレッド内で実行できると説明する。
Facebookはボットという言葉は使っていないが、米Microsoftが同日「Build 2016」で発表した各種SNSで稼働するボットと同等のサービスとみられる。
マーカス氏は2015年8月、メッセンジャー内で稼働するパーソナルデジタルアシスタント「M」のテストを開始したと発表していた。KLMのサービスはその第一弾なのだろう。
Microsoftが同日発表した「Microsoft Bot Framework」では、SkypeやLINE、Slackなどで稼働する人工知能ボットを開発できるというものだ。同社はBuild 2016の基調講演で、Skypeチャット上でボットを使ってピザを注文するデモを披露した。
MicrosoftのBot Connectorで接続できるチャンネルリストには、今のところFacebookメッセンジャーは含まれていない。
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