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LINE・Twitterの“見えない”いじめ防止 千葉県柏市、監視アプリの実証実験へ

子どものSNS投稿内容を監視し、危険を感知すると保護者に連絡――千葉県柏市が中学生の保護者向けにいじめ防止アプリの実証実験を実施する。

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 子どもがSNSで受信した投稿やメッセージを分析し、危険と判断した言葉があれば保護者に連絡――そんないじめ防止アプリ「Filli」(フィリー)を、中学生の保護者に無償提供する実証実験を千葉県柏市が4月7日に始める。TwitterやLINEといった、保護者の閲覧が難しい“クローズドな環境”でのトラブル抑止を目指す。

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いじめ防止アプリ「Filli」を活用

 ビッグデータ分析などを手掛けるベンチャー、エースチャイルドが開発したアプリ。子どもがSNSに投稿した内容から「いじめ」「薬物」「出会い系」といった単語を検知すると、保護者にアラートを送信する。プライバシーを考慮し、会話の原文は伝えずに「注目単語」として列挙する。

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危険な単語をアラート

 子どもがSNS上で誰と連絡しているかを確認できる「つながり分析」や、使用時間帯をグラフで表示する「アクティビティ分析」なども搭載する。対応するSNSは、Twitter、LINE、Facebook、カカオトーク。

 実証実験は4月7日から7月20日にかけ、同市内の中学校5校で実施。モニターのアンケート結果や、アプリの収集データを通じ、今後の学校や教育委員会での指導検討に役立てるほか、本導入に向け、市民ニーズや課題の把握にも取り組む方針だ。

 同市の教育委員会は10年以上、実態調査やサイバーパトロールを行い、ネット上のいじめ抑止に努めてきた。SNSの普及に伴い、トラブル増加に歯止めがかからず、スマホを持たせる保護者の協力が必要と判断。クローズドなSNSの環境に切り込める「Filli」に注目し、家庭での見守りを促す考えだ。

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