宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月8日、4日に実施した金星探査機「あかつき」の軌道修正が成功したことを発表した。観測期間を約800日間から約2000日間に延ばせると見込んでいる。
あかつきは通常、太陽光で充電しながら飛行するが、金星の陰に入ると、電源をバッテリーに切り替えるため、90分以内に通過する必要がある。観測期間中には、通過に90分以上かかるケースがあり、駆動可能時間を超える可能性があった。軌道修正によって、金星に最も遠いところ(遠金点)の近くを通過する際に陰に入るタイミングや時間を調整し、バッテリーが必要な時間を数時間から90分以内に抑えた。
4日午後4時28分に姿勢制御エンジン4基を約15秒間噴射し、金星を周回する楕円軌道を拡大した。遠金点の高度は約36万キロから約37万キロに、周期を約10.5日から約10.8日に修正した。
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