米航空宇宙局(NASA)は4月12日、操作が不安定だった宇宙望遠鏡「ケプラー」が復旧したことを発表した。現在は通信アンテナを地球の方向に調整し、通信状況は安定。最小の燃料消費で制御できているという。
同局は9日、ケプラーに何らかの異常が発生し、操作が不安定な「エマージェンシーモード」に切り替わっていることを発表。チームが復旧に取り組んでいた。
トラブルの詳しい原因は分かっていないが、同望遠鏡を天の川銀河の中央部に向けるミッションの14時間前に異常が発生したようだ。姿勢制御用のリアクションホイールは原因ではないという。
原因解明を続けるとともに、予定していた観測調査を実行する方針だ。「エンジニアの週末にわたる迅速な対応と判断によって復旧できた。世界中のファンの応援に深く感謝している」(同局)という。
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