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Apple、“中国版Uber”のDidi Chuxing(滴滴出行)に10億ドル出資──Reuters報道
Appleが「中国市場を理解するために」中国版Uberと目される配車サービス企業Didi Chuxing(滴滴出行)に10億ドルを出資した。
米Appleが中国の新興配車サービス企業Didi Chuxing(滴滴出行)に10億ドル出資したと、米Reutersが5月12日(現地時間)、ティム・クックCEOのコメントとともにそう報じた。
クックCEOはReutersに対し、この出資はAppleが重要な中国市場を理解する助けになるだろうと語った。
Appleにとって中国は米市場についで大きな市場だが、ここ2四半期連続で売り上げが落ちている。また、中国政府当局は4月、同社が昨年9月末に中国で提供開始した「iBooks」および「iTunes Movies」を遮断した。
クック氏は「われわれはさまざまな戦略的理由でこの出資を決めた。無論、長期的には大きな見返りがあると信じている」とも語った。
Didi Chuxing(旧Didi Kuaidi)の英語版Webサイトによると、同社は北京に拠点を置く2012年6月創業の交通網企業。中国の360の都市でタクシーサービスを、80都市でUberのような配車サービスを提供している。タクシーサービスの1日当たりの利用件数は300万件、配車サービスも300万件で、こちらは同市場の86%を占めるとしている。
同社の向こう3年間の目標は、1日当たり1000万人のドライバーにより3000万人の乗客にサービスを提供し、配車手配から3分以内のサービス提供を可能にすることという。
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