電通は6月20日、宇宙開発技術のビジネス活用を目指す社内横断組織「電通宇宙ラボ」(Dentsu Space Lab)を設立したと発表した。同社が携わってきた宇宙関連プロジェクトの知見やノウハウを活用し、顧客ニーズに素早く対応する「宇宙に関する相談窓口」を目指す。
同社によると、宇宙開発の過程で生まれた新テクノロジーをビジネスに応用したい企業が増えている一方、高い専門性がハードルになっているケースもあるという。新組織は、同社が持つ宇宙分野の知見を生かし、そうした企業や団体を支援するのが狙いだ。
ラボのメンバーは、一般ユーザーがPCやスマートフォンを使って宇宙滞在中の宇宙飛行士とコミュニケーションできる「The Space Hangout」や、国際宇宙ステーションの内部を再現した宇宙飛行士体験アプリ「kibo360°」、宇宙ビジネスに関する求人を行う「宇宙バイト」などのプロジェクト担当者を含む。
組織ロゴは「Dentsu Space Lab」の文字に「リサージュ曲線」と呼ばれる曲線が描かれたもの。リサージュ曲線には、「一度も切れることなく変化し循環し続ける軌道」「振り子に対する重力がつくる曲線」から「究極の快適性」という意味を込めているという。
(太田智美)
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